月を仰いで 第十三歩

月を仰いで 第十三歩 のための挿絵
月を仰いで 第十三歩 のための挿絵

すでに7月も末になった。

 

6月。かつて活動場所で出会った仲間が亡くなったと知らせが届き

光照院でお別れの会が開かれた。

 

前夜まで、その人が映っている写真をかき集めてみた。

ちょうど10年ほど前の

その人は

他の仲間たちと日差しの下を歩いてた。

 

お別れの会では

懐かしい顔に多く出会う。

その日、一緒に歩いた人の顔もある。

 

10年しか経っていないとは思えない程

果てしなく遠い日のように感じた。

 

その時は、ちょうど

光照院のご住職、吉水さんの原稿に向かっていた。

 

死とは何か。

魂が還っていく場所とは何処か。

原稿を読み込みつつ

また、しばらく会わないうち

わたしより早く人生を閉じた仲間のことなど思い浮かべつつ描いた。

 

何もかもやすまるように。

 

*月刊「ひかり」/月を仰いで第13歩のための挿絵