不可知の雲

怒りというのも大切な感情だ。

ただし

怒りを伝えるというのはなかなか難しい。

 

喜怒哀楽の表現のうち

最も厄介なものかもしれない。

 

今日はアンガーマネジメントというものについて学んだ。

「アンガー」=怒り

「マネジメント」=後悔しないという解釈だ。

 

手始めに「6秒」の間

怒りを発することなく

時間を見る、手の平に何か書いてみるなど

外に外へと向く感情と意識を

自分の内面、身体へと

一旦引き寄せてみることだと聞いた。

 

それから怒りを表現するための

ボキャブラリーを増やせということも教わった。

 

なるほどと思う。

大抵は「頭にきた」「むかつく」という言葉で終わってしまう。

「怒髪天をつく」という言葉はかなり気に入っているものの

実際に怒りの感情がこみあげたときに使った記憶はない。

そして大抵は後悔し疲れて凹むという流れだ。

 

中には「けっ」という一言で怒りを表わす輩もいて

取り付く島がない。

(とすればそれはある意味有効な戦法ともいえる)

 

 

昨日久しぶりにきらびやかな街の中を眺めて歩くと

あちこちにカボチャが見えた。

なので一番カボチャが似合う女の人を立たせてみる。

 

彼女はよく怒りを抱えては話をしにやってくる。

だが大体は思考が混乱しているためであった。

孤高の人であり、

彼女のその感じがとてもいい。

 

後悔しない怒りかたについて学んだ今日だったが

すぐには身につけられそうにない。

自らの中にさえ

まだ不可知の部分が多くある。

 

*FRAGILE 005