裸電球の灯る下を汗を流して輪になって踊る。
誰も彼も
先頭も尻もなく輪はめぐる。
昼間、山のような玉ねぎの皮など手でむいて
ひしゃくのデカイので麦茶をすくって飲んだ。
軽トラのステージ上では「満月の夕」も爪弾かれ
絶叫のように死刑囚となった人の言の葉が謳われ
サックスがスウィングする。
翌晩になり、軽い熱中症でうんうん唸って己の体力の無さに泣いた。
夏休みらしい日は特別なかったが
この2週間ばかり、普段会えなかった人たちに沢山会った。
それぞれの場所や人には特別な意味もあり
反省点をあげるとすれば、己がしゃべりすぎたせいで
もっともっと聞くこともできた他の人の語りを逃してしまったことだ。
蝉が弱って道路に落ちている。
それを見つける度、木に戻してやらずにはいられない女の隣で
今日も仕事などしていた。
断片スケッチはつづく。
*断片スケッチ「山の谷の夏祭り」