創@残像の断片

 

ある日の夕方、傷だらけの腕をした女の子と出かけた。

彼女には持ち物がなかったので、下着やTシャツやシャンプーなども一緒に買う。

道を歩きながらその子と一緒に歌ったのは「紅」だった。

二人が知っていて謳えるのはその1曲だったから。

 

その子が笑うときは、はじけた風船のようでとてもいい顔だ。

今日、あの子は何処かであんな顔して笑っただろうか。

 

残像スケッチは1枚ずつ増えていく。