電気じかけの機関車と赤い電車

都心では

電気じかけの機関車が走る

巨きなビルと

そこここにあふれかえる光りの渦

明滅と虚構



…それが虚無ならば

    虚無自身がこのとほりで

      ある程度まではみんなに共通いたします…

                     宮澤賢治「春と修羅」より


わたしは思い浮かべる

静かな浜辺に灯る

萱浜の青い光り

数々の願いと

点灯夫たち


そして

赤い電車


今日も走り続けているその電車

南相馬ファクトリー「赤い電車」
南相馬ファクトリー「赤い電車」